『昭和天皇の戦後日本』を読んだんです
『昭和天皇の戦後日本』を読んだんです。
激動動乱の時代の憲法上の主権者、それでも立憲君主を貫いたとされる昭和天皇。その実像に迫ろうとする渾身の著作です。
決断(聖断)を下したとされる2.2.6事件、終戦の御前会議。本当に、これ以外は、いわゆる象徴としての天皇を貫いたのか。という疑問。
著者は、膨大な資料を元に、そうではないと主張しています。
天皇という連綿と続く歴史を護るため、昭和天皇は、様々な場面で象徴ではない顔を見せた。
そう語っているのです。
僕が薄ぼんやり思い描ていた天皇の姿とは、かなり違っていました。
もちろん、これについてはたくさんの異論があるでしょう。
しかし、正鵠を得ている、そんな感じを醸し出す一冊でした。