『人間はどこから来たのか』を読んだんです。
いやあ、面白い本でした。
エンデの『モモ』に「時間泥棒」って言葉が出てきますが、ふと思い出しました。宇宙が生まれ、つまり時間や空間が生まれ、その中で素粒子が僕ら人間という生き物を構成するまでの道のりを、ゆったりと書いてくれています。
そして、すべての「物」が最後には素粒子に戻っていくという運命。それを悲壮感はなく、自然な進捗といった感覚で実に淡々と記ながら、それでいて、暖かさを感じさせる筆力。唸りました。
それもそのはず、著者の森戸 潔 氏は絵本編集者でもあるそうなんです。
だからでしょう、僕にも読める科学本に仕上がっています。